CEATEC 2023 現地視察レポート
こんにちは。DX・メディアデザイン局の山野です。同じDX・メディアデザイン局の中村と、昨年に引き続きリアルで開催となったCEATEC 2023に視察に行ってまいりました。
仲良く2人で視察に行きたかったところですが(?)、あいにく都合がつかず、それぞれ開催2日目の10月18日(水)と最終日の10月20日(金)に参加してきました。
一部セッションはオンラインで開催されていましたが、メインはリアルでの開催となっておりましたので、現地の雰囲気をお伝えできればと今回は視察レポートをお届けしたいと思います。
CEATECとは
会話の中では ”シーテック” と呼んでいるので、あまり気にすることはありませんが、 ”Combined Exhibition of Advanced TEChnologies” の略なんですね。翻訳ソフトで日本語に訳すと、 「先端技術の総合展示会」 となりました。イベント趣旨をしっかり表現しつつ、略しても読みやすく、素晴らしい名前です👏
私自身、何度も社内システムに名前をつけることがありましたが、こんなにスマートな名前をつけられた試しがありません。。。
今年も幕張メッセで4日間、2023年10月17日(火)~20日(金) 10~17時の開催でした。
幕張メッセは1997年に建てられているにも関わらず、古さを感じさせない美しいフォルムですよね。
中村は初のCEATEC視察、山野は2019年以来久々の視察でしたので、両名とも規模の比較を肌で感じることはできておりませんが、昨年と比較して
-
来場者数 : 81,612人 → 89,047人 🔺
-
出展者数 : 562社/団体 → 684社/団体 🔺 (新規出展者率 45%)
-
スタートアップ/大学/研究機関出展者数 : 81社/団体 → 153社/団体 🔺
となっており、規模も大きくなり新規出展者が増えているようでした。
Toward Society 5.0
今年のコンセプトは 『Toward Society 5.0』 、開催趣旨は 『経済発展と社会課題の解決を両立する「Society 5.0」の実現を目指し、あらゆる産業・業種の人と技術・情報が集い、「共創」によって未来を描く』 となっておりました。
ブースを見て回るとたしかに、自治体と連携したITサービスの展開であったり、障害を持った方に寄り添ったシステムの展示であったり、ロボットの展示であったりとIoT社会による便利さを表現したブースをたくさん見かけました。
他には、AIの活用や製品の小型化による利便性の向上を狙った展示や、VRやメタバースといった仮想環境を用いたサービスの展示も多く、講演会の参加者が全員ヘッドマウントディスプレイを装着しているという目新しい光景も見られました。
気になったブースを少しご紹介!!
ここからは中村・山野の共同執筆として、それぞれが興味深いと感じたブースをいくつかピックアップして紹介させていただきます。どのブースもおもしろい展示ばかりだったのですが、どうせなら皆さん書かないようなことをと思い、趣味嗜好が大きく関与した個人の独断と偏見でピックアップさせていただいています🙇🏽
筋肉の成長をサポート…!?
中京大学 渡邊航平教授の研究室では、筋肉と神経をそれぞれ分解して定量的に評価する仕組み と 筋疲労の評価 について発表されていました。
筋肉の量・神経の活動それぞれを定量的に評価できることで、トレーニング後に摂取する食事によって 筋肉の量 or 神経の活動 どちらにより効果が現れるかを測定することができるとのことです。
結論は、年代別や接種する食事の内容によって違いが現れるという内容になっていました。
そして、もう一つの発表内容である「筋疲労の評価」では、普段人間が感じる 神経 + 筋肉 の疲労のうち、筋肉の疲労だけを定量的に評価するというものでした。
筋量および筋疲労の度合いが数字として表現されるので、日々ボディメイクをする人々にとっては、各個人に合う食材の判別や、効果的なトレーニング種目と重量・セット数の選択に取り入れたいですね🦾
Xreal Air 2 体験
2023年11月17日に販売開始予定のARグラス「XREAL Air 2 Pro」が展示されていました。
恥ずかしながら私 (山野) はXREAL Air 2の存在すら知らなかったのですが、少し前から話題になっていたようですね。
見た目は本当にサングラスみたいです。😎 AirPods のように便利な (今やAirPodsは手放せないアイテムです) ものの「耳からうどん」と揶揄されるなんてこともないでしょう。
しかも中を覗いてみると、しっかり大画面にもなり見やすい...!ディスプレイも気軽に持ち運べる時代はすぐそこかもしれません。
頑張らない防災
SHARPさんのブースでは、家電データを防災・減災に役立てるという展示を行われていました。家電のように生活に溶け込んでいるアイテムが自然と防災に繋がっている…そんな状況が望ましいということで『頑張らない防災』をキーワードとされているそうです。
具体的な展示内容は、「地震発生時にインターネットに接続されている家電が減少することで、郵便番号単位の細かな地域ごとに停電箇所を推定することができる」というものです。
加えて、エアコン・冷蔵庫・空気清浄機などの発話機能を持つ家電から防災・災害情報を流して、これに対するユーザの印象も調査されていました。
弊社でも、4~5年前に「特定のエリアでTVのインターネット接続台数が減少することで、当該エリアが停電している可能性を示唆する」という内容の実証実験を行いました。改めて他企業の成果を目にすることでIoT社会における防災・減災への取り組みについての良い刺激になりました。
Webサイトの多言語化
Wovn TechnologiesさんのWeb サイト多言語化ソリューション「WOVN.io」は元のWebサイトにJavaScriptのコードを一行、書き足すだけで簡単に翻訳されたページを作成できるシステムです。こちらの画像は弊社のコーポレートサイトを韓国語に翻訳しているのですが、直感的なUIを用いて一瞬でこのWebサイトが表示されていました!
気になる翻訳精度ですが、もちろん100%とはいかないものの流行りのAIが精度を評価してくれるため、それを元に簡単なUIで修正が可能とのことです。
既に多くの企業が導入されているとのことですが、これからのグローバリゼーションを目指していく企業の中で注目のサービスになりそうです!
ウェアラブル ライブ映像デバイス
こちらは画像のカメラの付いたデバイスをゴーグルのように装着することで、ブレ補正や水平維持の機能が効いた映像を簡単に配信することができます。
弊社でもライブ配信をすることが多々あるのですが、これだけの小規模な設備で簡単にフルHD画質のライブ配信ができるのは驚きました!
個人的にはライブ配信はエンタメのイメージが強かったのですが、このデバイスの用途としてはエンタメだけでなく、機器メンテナンスや物件の内覧なども用途として想定されており、ライブ配信自体の考え方も改めるきっかけになりました!
おわりに
久々のイベント参戦はとても刺激になりました。普段社内のメンバーとの会話がほとんどで、業務をこなすことを第一に考えるが故に業務に付随した情報ばかりをかき集めてしまったりと、知識や思考が偏りがちですが、分野の異なる最新技術に触れることで「いろんなところにアイデアが落ちてるんだな」「こういうUXもあるんだ」と、視野が広がったような気がします。
国内のイベントは気軽に参加できるのも魅力の一つですので、これからも時間の許す限りいろんなイベントにフットワーク軽く顔を出したいなと思います!